シラー・グルナッシュ専門のワインショップ をやろうと思ったきっかけ

どうも、WINE SHOP CLINE VINE(クリンバイン)の店主です。ショップ開設にあたり、ブログも開設しました。文章書くの苦手で始めるのが遅くなったのですが、頑張って続けていきたいと思います。拙文ではございますが、お付き合いいただけますとありがたく思います。

さて、記念すべき第1記事目は、このショップを始めようと思った経緯を紹介しようと思います。

要約すると下記の3点です。

①ローヌワインが大好きなこと、世界のシラー、グルナッシュワインも好みだったこと

②同じ葡萄から作られても、味わいは千差万別だと知ったこと

③ 国特化ワインショップや、一部地域に強いショップはあるが、品種に特化したショップがないのに疑問を持ったこと

それぞれ少し詳しく書いていきます。

①ローヌワインが大好き

ワインを飲み始めるきっかけは、ボルドーでした。恐らく最初に飲んだのがシャトー・ラグランジュという、メドック格付け3級のいいワインでした。当時はそんなこと知る由もなかったのですが、今まで自分が飲んできたワインと明らかに違う味で、衝撃を受けたことを鮮明に思い出します。

そこからワインに興味を持ち、ボルドーワインを飲み漁りました。濃いワインが美味しいと思っていたので、そのまま濃厚なシラーワインにも手を伸ばし。。。辿り着いたのはギガルのクローズエルミタージュでした。これが自分の好みドンピシャ!!ボルドーと同じく、タンニンをしっかり感じつつも、どこかエレガント。おまけにスパイシーな要素もあってとても面白い!しかも価格がお手頃!ギガルからシラーワインの魅力に気づき、取り憑かれました。北ローヌはコート・ロティやエルミタージュ、そしてオーストラリアのシラーズにもハマり、最近は南アフリカのシラーの素晴らしさに気づき。どんどんと広がるシラーの世界がとても楽しいのです。

ギガル繋がりで、同じ時期に南ローヌのワインにも手を出し始めていました。考え方が代わるワインとの出会いが、シャトー・ド・ボーカステル。今でも鮮明に思い出せます。このワインは1986年に作られた、とても古いワインだったのですが、飲んでみるとめちゃくちゃ生命力に溢れた液体で、一切の雑味がない逸品でした。この地域のワインはグルナッシュ主体で作られ、若いうちはアルコール度数も高く、とてもジューシーなものが多いです。が、熟成させるととてもエレガントになります。このワインで勉強し、一気にグルナッシュの虜に。ここからスペインのガルナッチャ(スペインではグルナッシュをこう呼びます)、イタリアのカンノナウ(イタリアの一部地域ではグルナッシュをこう呼びます)も飲み漁り、ますます好きな葡萄の品種になっていきました。

以上が、私がシラー、グルナッシュを好きになった経緯です。はい、どうでもいいですね。笑

ただ私は、ワインに興味がない方も、これからワインを飲んでみたいと思っている方も、僕のように感動するワインと出会って欲しいと願っています。そのためのお手伝いができればどんなに嬉しいことかと思い、このショップを開くことにしたのです。

② 同じ葡萄から作られたワインでも、味わいは千差万別

ワインにハマって飲み進めると、作っている国や葡萄品種で驚くほど味わいが違うことに気づくんですよね。それはその土地の地質や気候、伝統などによって形成されるのでしょう。

その中でも特に味わいが多岐に渡るのが、シラー・グルナッシュという品種だと私は思っています。(ここは異論あること認めます。笑)

シラーという葡萄は、オーストラリアではシラーズと呼ばれます。オーストラリアのシラーズワインは果実味たっぷりで濃厚、パワフルなワインが作られることが多いです。一方、フランスの北ローヌで作られるシラーワインはとてもエレガントな傾向にあります。このように地域によって真逆の作りになる葡萄品種、とても面白いと思いませんか?さらに、シラーはロゼや、赤のスパークリングワインなどにも使われ、その幅広さを物語っています。シラー100%で作られるワインもあれば、他の葡萄と混ぜて作られることもある。主役から脇役までこなせるオールマイティな葡萄なのです。これだけで相当色んなワイン飲めそうだと思いませんか?私もまだまだ知らないシラーワインが世界中にたくさんあり、日々勉強中です。それがまた楽しいと思い、どんどんハマっていくのでしょう。

グルナッシュという葡萄もこれまた様々な顔を見せてくれます。すごいのは、赤ワインも白ワインも作られるというところ。グルナッシュ(ノワール)の赤ワインはとてもフルーティで、赤ワインを飲み慣れない人にも好まれる分かりやすい美味しさがあると思います。白(グルナッシュ・ブラン)も南国フルーツ系の味、香りで、決して甘ったるいわけではない飲みやすいワインが多い印象。こちらもワインを飲み慣れない人に好まれるテイストだと思います。

そして、熟成により驚くほど表情が変わるところ。若いグルナッシュは上述の通り果実味が優勢でフレッシュな印象なのですが、10年、20年と寝かせると驚くほどエレガントなワインに変身します。

例えるなら、幼い頃は田舎臭い同級生が、20年後に同窓会で会うと驚くほど美しく、ドレスが似合う女性に変身してて腰を抜かす。みたいな感じでしょうか。

この変化を楽しむのもワインの醍醐味ではないでしょうか。

このように、同じ葡萄からできたワインでも、幅広い味わいを楽しめるシラー、グルナッシュ。とても面白くて魅力的だとは思いませんか?

③ 世の中には品種に特化したショップがない

自分が調べた限り、葡萄品種を絞ってやってるワインショップを見つけたことはありません(ブルゴーニュ専門店はピノシャルドネ専門とは言える?)。あるのは、ある特定の国に特化したショップくらい。ワインを取り扱うインポーター さんも、国特化型が多いです。では何故、葡萄品種に特化したショップはないのでしょうか。

自分なりの考察は以下です。

①特定葡萄のワインが嫌いなお客様に買ってもらえない(客層が狭い)

②赤ワインor 白ワイン専門ショップになってしまい、バリエーションが乏しくなる

③視野が狭すぎて商売にならない

上記が一般的なワインショップが考えることなのでしょうが、私はここに敢えてチャレンジしたいと思っています。

①シラー、グルナッシュが苦手な人にこそ、うちのワインを買って欲しい。そして、この葡萄のワインを好きになってもらい、より豊かなワインライフを送って欲しい

②赤、白、スパークリングも揃えられる葡萄品種だからこそ、この課題を克服できる

③敢えて尖った提案をして、面白いショップだな、と興味、関心を持ってもらいたい。そこからワインが好きになる人をどんどん増やしたい。また、シラー、グルナッシュワインが好きな人に信頼される、贔屓にしてもらえる日本で唯一のショップを目指したい

正直あまり儲けることを考えてません。自分の趣味の延長上のショップです。一人でも自分に共感し、楽しくワインライフを送れる仲間を募る感覚で運営しているショップ、そんな所を目指したいと思っております。

長くなりましたが、こんな思いを持っているWINE SHOP CLINE VINEを今後ともどうぞよろしくお願いします。